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[book/政治とか]

ラジオの戦争責任 / 2008-11-03 (月)

当サイトのbookカテゴリ15冊目は、坂本慎一著の「ラジオの戦争責任」です。(現時点でwikipediaに「坂本慎一」の項目がないようなので、記事を書いた時点でのgoogle1位サイトへリンクします。2016/2/21にリンク先のみ修正済み。)
図書館で戦前の有線放送に関する資料を探していた時に目にした本です。実のところ、私は放送・有線放送のハード的な面に注目しており、その意味では目的外の本のようでしたが、それはそれで興味のある話題だったので借りてきました。

戦争責任と言えばそれを巡って色々議論されているわけであり、この前に橋下知事が 「もっと言えば、朝日新聞には戦争責任だってある」と言ったように、新聞社の戦争責任についても時折指摘されることがあります。
しかし、今までラジオについて戦争責任を問う声を聞いたことがほとんど無かったこともあり、その意味では新鮮でした。

本書では、はじめの方で戦前におけるラジオの影響力の大きさが強調されています。ラジオを普及させた文脈で松下幸之助について記載があるところは、本書の出版社がPHP研究所であることを考えると微笑するべきところか。

当時はラジオ局が日本放送協会しかなかったこと、住宅事情・ラジオの聴取状況などをあげ、日本では諸外国に比べて統計資料以上にラジオの影響力があったことを指摘しています。

本書では、松岡洋右をはじめとする政治家がラジオを通してあおった国民の戦争熱を、下村宏の提案で天皇陛下による放送(玉音放送)で収めることに成功したことを指摘しています。

このような見方もできるのかと感心させられる本でした。興味があれば一読をおすすめします。

参考
ニュース探偵局 ラジオの戦争責任(ABCラジオ)

(2021/12/19にリンク先をアーカイブに修正済み。)
タイトル: ラジオの戦争責任
著者: 坂本 慎一
出版社: PHP研究所
発売日: 2008年3月
定価: 760円(+税)
ISBN-13: 978-4569697758
目次: 序章 世界最強のマスメディア・日本のラジオ
第一章 「超絶」の演説家 高嶋米峰
第二章 時代の寵児 友松圓諦
第三章 熱意の商人 松下幸之助
第四章 希代のラジオ扇動家 松岡洋右
第五章 玉音放送の仕掛け人 下村宏
終章 昭和初期ラジオの功と罪

[book/政治とか]

なぜ「教育が主戦場」となったのか / 2008-10-27 (月)

当サイトのbookカテゴリ14冊目は、栗田哲也著の『なぜ「教育が主戦場」となったのか』です。(現時点でwikipediaに「栗田哲也」の項目がないので、記事を書いた時点でのgoogle1位サイトへリンクします。)
図書館で偶然目にした本ですが、教育の現状を「統治の失敗」と捉える視点が新鮮と思い借りてきました。

「教育が主戦場」と書かれているので、一目見たときは社会科教科書を巡る歴史認識とかの話かと思いましたが、その辺の話ではなく、学歴社会に関する議論や国家による自由・平等の価値観醸成の失敗について書かれています。
最近よく見られる、階層が親から子へ受け継がれることで固定化し、格差も親から子へ受け継がれているといった類の議論は誤っていると批判しています。

1章では、学習には大きく2つのハードルがあると指摘し、その結果として学習の階層が以下3つに分かれると記載しています。

①読み書きそろばんが不得手な層。
②読み書きそろばんはできるがそれ以上はできない層。
③読み書きそろばん以上のことができ、それ以上のおもしろさを追求する層。

筆者は、①の人々を②に引き上げるのが陰山英男氏によって広く知られている百マス計算の意義であって、②の段階にある人への対策ではないと言及し、これを区別しない議論に対して警鐘を鳴らしています。(筆者は、①層の親が①層の子供を再生産する可能性が高いことについては否定していません。)
また、②の人々を高学歴に促成栽培するための「アルゴリズム学習」についても記載しています。「アルゴリズム学習」は、簡単に言えば数学・理科などの教科の学習法として「受験はパターンを覚えればよい」とする学習法のことです。このような学習法の実際と弊害についても記載してます。

2章では、学歴社会の生成・崩壊について、教育制度上サラリーマンの位置づけを失敗したことに起因するとする議論をしています。

3章では、平等感の喪失についてグローバル経済を原因としてあげ、公教育の大胆な変更とそれに伴う公教育の復権を主張しています。色々な提案がされていましたが、中でも手段として私学助成金の全廃(あるいは漸次撤廃)、新規の学校法人認可の中止などをあげていたところに驚きました。

教育制度が統治そのものであり、最近の格差議論の元となっている平等感の喪失は国家による統治の失敗からもたらされているという視点は新鮮なものがありました。教育関係の方、政治家には是非読んでもらいたい本ですね。
あと、中学生・高校生が、自分の行っている学習がどのような位置づけにあるかを知るために一読するのもいいかもしれません。


タイトル: なぜ「教育が主戦場」となったのか 「統治の失敗」という見過ごされた論点
著者: 栗田 哲也
出版社: 勁草書房
発売日: 2008年4月
定価: 2000円(+税)
ISBN-13: 978-4326653355
目次: 第一章 学習状況は≪教育格差説≫を支持するか
第二章 学歴社会はなぜ生まれなぜ崩れかけているのか
第三章 グローバル経済は国家が保証する価値観をこわしつつある
背景ガイド
あとがき

[政治とか/2008]

まさしくツンデレ民主党 / 2008-10-10 (金)

私がサイト更新していないあいだに麻生さんが首相になりましたね。

さてそうすると、気になるのは新テロ特措法改正案(給油法案)の行方です。何せ給油法案を通す見通しが立たなかったことが福田首相辞任の真の原因ともされていましたからね。
そうすれば、当然、麻生首相も給油法案を通すのに苦労していると思ったのですが新聞記事によればそうでもないようで……

新テロ特措法:改正案、衆院審議入り 特別委、20日に採決(毎日新聞 2008年10月10日 東京夕刊)
 「野党が過半数を占める参院では否決、衆院で再可決され、24日にも成立する見通しだ。」

給油延長法案、20日に衆院委で採決(日経新聞 2008年10月10日)
 「参院では多数を占める野党が早期採決を容認する姿勢を崩さなければ、給油延長法案は今月下旬までに否決され、衆院再可決を経て成立する方向だ。」

新テロ特措法改正案審議入り 20日に委員会採決(産経新聞 2008年10月10日)
 「補給活動は中断なく平成22年1月まで継続が可能になる。」

って、あれあれ?あれだけ審議を引き延ばして徹底的に反対すると言われていた民主党がデレてきていますよ。「あなたのために早期採決を容認するんじゃないんだからね!勘違いしないでよね!」って感じでしょうか。

新テロ特措法:改正案審議、「早期採決」が波紋 民主内でも「賛成」と誤解(毎日新聞 2008年10月10日 東京朝刊)
 「福田政権下で反対を唱え審議を長期化させたのとは一変し、自ら早期採決を与党側に促す」
 「今回は民主党が審議を短縮しようとするあまり、同党の対案の趣旨説明を自ら省略しようとし、与党の要求で行われるねじれぶりだ。」

私もはじめは民主党が給油法案に賛成することにしたのかと驚きました。それにしても給油法案に反対すれど審議を長期化させないことには変わりません。 まさに一緒にデート(解散)したいがためにデレデレな状態ですね。
「そこがかわいい」か「こりゃけしからん」かは皆さんの判断にお任せします。

 

なんだ。福田さんが総理をやめれば何とかなるじゃん。さすが「あなたとは違うんです」の福田さん。自分自身を客観的に見ることができますからよくわかっています。
でも、そこまで客観的に見るなら、安倍首相退陣の後に福田さんが自民党総裁に立候補しなければよかっただけのような気が……

[ このエントリへはツッコミ出来ません ]
1: nonki (2008/10/28 22:14)
最近解散しない気配が濃厚になったこともあり、うまくいかない感じになってきたようですね。
まあ、給油法案を通すのに苦労するのは福田総理の頃から予想されていたことで、元に戻っただけですが。
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[政治とか/2008]

福田首相昇天 / 2008-09-01 (月)

福田首相がとうとう昇天されました。南無~。

というか、辞任のタイミングが唐突すぎる。こないだ改造したところのような気がするのですが。

って、2007/09/12の安倍首相昇天と似たようなことを書いているのがあれですが、まあ、参院選で負けてから自民党の皆さんは政権運営に苦労しているようですね。
今度こそ、麻生首相誕生と見ていいのかは不明です。本当にこれからどうなるのでしょうかね。


[日記/2008/July]

ライトノベルの作家140人をソートしてみる / 2008-07-09 (水)

ラノベ作家140人ソートより。

1 葵せきな

2 竹宮ゆゆこ

3 櫂末高彰

4 谷川流

5 小林めぐみ

6 野村美月

7 賀東招二

7 神坂一

9 高橋弥七郎

10 川上稔

上記の通りの結果ですが、上記記載の方で手元に10冊以上本を所有しているのは、「谷川流」・「高橋弥七郎」・「川上稔」の3人だけ。
ふしぎふしぎ。

また、20位以下の方の多くは名前しか知らない方とか、申し訳ないがお名前も知らない方とかでした。