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NHK 受信料・受信契約に関する記事一覧

(注意)2011年に放送法が改正されたので、それ以前のNHKに関する記載は現状にそぐわない可能性があります。

[NHK]

2010年3月の「放送法等の一部を改正する法律案」とNHK受信料 / 2010-03-15 (月)

平成22年3月5日(金)の定例閣議にて閣議決定された「放送法等の一部を改正する法律案」が総務省の国会提出法案内に掲載されました。
正直改正箇所が多すぎてどこを見ればよいかわからない有様となっていますが、当サイトとしては一般の方に一番影響のあるNHK受信料関係の記載を見ていきます。

放送法の改正案として以下の記載があります。

2010年3月国会提出の「放送法等の一部を改正する法律案」より

(受信契約及び受信料)
第六十四条 協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。ただし、放送の受信を目的としない受信設備又はラジオ放送(音声その他の音響を送る放送であつて、テレビジョン放送及び多重放送に該当しないものをいう。第百二十六条第一項において同じ。)若しくは多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。
2 協会は、あらかじめ、総務大臣の認可を受けた基準によるのでなければ、前項本文の規定により契約を締結した者から徴収する受信料を免除してはならない。
3 協会は、第一項の契約の条項については、あらかじめ、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
4 協会の放送を受信し、その内容に変更を加えないで同時にその再放送をする放送は、これを協会の放送とみなして前三項の規定を適用する。

2010年3月の「放送法等の一部を改正する法律案」の新旧対照条文より引用

注目すべきは2010年3月国会提出の「放送法等の一部を改正する法律案」第64条第4項でしょう。今回新たに加わった条文で、「協会の放送を受信し、その内容に変更を加えないで同時にその再放送をする放送は、これを協会の放送とみなして前三項の規定を適用する。」となっています。
もちろん、これに対応する条文が過去にあり、その記載をまとめただけなのであれば単なる技術的な条文修正になるでしょう。

そこで現在の放送法(及び関連法)を見ると、衛星放送・受信障害対策中継放送についてはNHKの放送ではないもののNHKの放送と見なす趣旨の記載があります。(衛星放送については、放送法第2条の2第2項2号にて「協会の放送(協会の委託により行われる受託国内放送を含む。第三十二条第一項本文において同じ。)」として規定されています。また、受信障害対策中継放送は、放送法第53条の9の3の規定により、NHKの放送を受信障害対策中継放送局が受信した上で再送信した放送は「協会の放送」とみなして、放送法第32条第1項の規定を適用することとされています。)
しかしながら、現在ケーブルテレビ(有線放送、または電気通信役務利用放送法を根拠とした有線役務利用放送)については放送法第32条第1項を準用する規定はないことから、ケーブルテレビについては2010年3月国会提出の「放送法等の一部を改正する法律案」第64条第4項が新設の規定となり、この規定を根拠にケーブルテレビ受信者はNHKと受信契約を締結する必要が出てくることになります。

これは重大な変更点であり、「放送法等の一部を改正する法律案」の概要に「ケーブルテレビ受信者は今回の法改正によりNHKと受信契約する必要が出てきます」と記載するべきと考えますが、実際には何も記載されていません。

ケーブルテレビ受信者は法律上受信契約を締結する義務がないにもかかわらず、NHKはその点を隠し、長年にわたりケーブルテレビ受信者をだまして根拠のない受信料を徴収してきました。
今回の放送法改正案はNHKが過去に行ってきた違法行為を何らの反省もなく単に追認するものであり、非常に遺憾ですね。本来であればこのような非常に多数の一般の方が影響する法改正については総務大臣自らが「今回の改正案でケーブルテレビ受信者がNHKと受信契約を締結する必要が出てきた理由」と「過去に違法に集金したNHK受信料の総額とその返還方法」を発表すべきと考えるのですがね。

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1: 有線放送加入者 (2010/03/19 19:34)
この放送法改正で受信契約を締結せざるを得なくなった場合、納得できる契約書を作成して(もちろん有期限で)契約することになろうかと思いますが、その際に、

「当方のケーブルテレビは、その有線放送事業者との有線回線を確保する為の費用の全額を当方が負担しているのであり、現在NHKには一切負担していただいておりません。第三者のNHKが、当方で確保しているこの有線回線の一部を使用して、当方へ映像・音声コンテンツ等を送信するということであれば、NHKはその有線回線の使用料を当方に対して支払う義務があります。したがいまして、当方はNHKに対して月額2500円の有線回線使用料を請求いたします。」

という主張をして、NHKから毎月有線回線使用料を支払ってもらうというのは如何でしょうか。
こういう契約なら受信料を支払ってもいいように思います。
税法上は雑収入になるかと思いますので、その他の雑収入と合算して年間20万円以下ならば控除内で確定申告も必要ないと思います。
2: nonki (2010/03/20 00:47)
「回線使用料の請求」とは思い切ったアイディアですが、「ケーブルテレビ局が有線放送したいと言うのでNHKが許可している」と言うのが法律上の構成ですので、回線使用料の請求は難しいだろうと思います。
もしこのアイディアが認められるなら、私は民放に対しても回線使用料を請求に行きたいと考えますよ。

あと、NHKの受信料がどのような理念・必要性で集められるものかを考察することで、色々な受信契約を考えることができるでしょう。
それについてはまたまとめたいと考えています。
3: 素人 (2010/06/16 22:42)
法律の専門家ではありませんが、放送法改正案第六十四条4については、ケーブルテレビ受信者には関係ないのではないでしょうか
放送法第二条に、放送とは、無線通信の送信と定義されています。
本条文に記載の「放送」も無線通信の送信と解釈できると思います。
4: nonki (2010/06/17 20:48)
えっと、この記事で話題にしていた放送法改正案では、放送法第二条も以下のように改正されることになっていました。

> 「放送」とは、公衆によつて直接受信されることを目的とする電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律
> 第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。)の送信(他人の電気通信設備(同条第二号に規定
> する電気通信設備をいう。以下同じ。)を用いて行われるものを含む。)をいう。

つまり放送の定義も同時に変更されることになっていたのです。
故に本案によって放送法が改正された場合は、ケーブルテレビも「放送」となります。ネットについても放送になるのではないかとの指摘については、政府は国会答弁で否定しましたが、国会答弁後もネットも放送に含まれると指摘する学者もいらっしゃいます。

なお、今回提案されていた放送法改正案は、最終的には国会閉会と共に廃案になりました。
5: nonki (2011/03/20 22:00)
上記の放送法改正案と同じ内容(だったと思う)の放送法改正案は既に可決・成立しています。この書き込みをしている時点で、受信料関係の部分が施行されているかどうかは調査していません。必要であれば各自でお調べ願います。
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