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[政治とか/2006]

中の人10倍キャンペーン / 2006-01-05 (木)

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
さて、新年一つ目の話題は「中の人」です。

何かを調べていたついでに見つけたのですが、民主党の中の人になろう(過去のURLは http://www.nakanohito.org/ でした)というサイトがあります。
「民主党の中の人になろう」の趣旨は、みんなで民主党に入党することで、現在の左翼よりの政策を中庸に近いところに誘導していこうということのようです。2chのスレでは「民主党を乗っ取ろう」とされています。確かに乗っ取る方が話としては面白いですし、個人的にもそう言う展開は好きです(ォィ

「乗っ取る」と言えば、ヨーロッパの某国でそれまで無料であった公立大学の授業料を有料化しようとしたところ、学生が与党の一角を占めていた緑の党へ大量に加入申請した話を思い出しました。緑の党の党員は少なかったため、学生は緑の党内での多数を握ることで与党の政策を変更しようとしたのです。株式会社でなくとも、手続きが正しい限り「乗っ取る」ことは可能ですからね。この時、緑の党は加入時の審査をきつくするなどの「防衛策」を取ったそうです。
結局授業料がどうなったのかは覚えていませんが、緑の党の幹部は若者がたくさん加入したことについて、結果的には党の活性化につながったと評価していました。(この話は、1990年代後半のドイツのことと記憶していたのですが、今ググっても出てこないので記憶違いかもしれません。嘘話だった場合はゴメンナサイ。)

あと気になったのは、自民党の党員が140万人程度いるにもかかわらず、野党第一党である民主党の党員は3万人程度しかいないことです。民主党の党員は、小選挙区当たり平均100人程度ということになります。一方、自民党の党員は、小選挙区当たり平均4500人程度はいることになります。最近の政局では「民主党は世論の動きに鈍感だな」と思わされることが何度かあったのですが、1人の衆議院議員につけられている「世論を捉えるためのセンサー」の数量にこれだけの違いがあれば「センサーの感度」も数量が多い方が有利なのかもしれません。衆議院議員個人を応援する後援会の会員は、批判的な世論は伝えてくれないでしょうからね。
例えば、自民党の「世論を捉えるためのセンサー」は、小泉首相が自民党総裁に初当選した際にその鋭敏さと有効性を見せつけたのではないかと思います。

民主党は政権を目指すなら、「世論を捉えるためのセンサー」の感度をあげるためにも、前原党首を先頭に「中の人10倍キャンペーン」でもしたらどうでしょうかね。つてのある人に無理矢理党員になってもらうというのは支持を広げる上で下策ですし、「世論を捉えるためのセンサー」としても感度が落ちる可能性があるので、必ずしも支部に加入ノルマを課す必要はないと思います。むしろ目標を大きく下回ったときは党首が責任を取るぐらいの方がいいでしょう。党員をしがらみのないところからたくさん集めることこそが、多くの国民に支持される政権交代可能な政党に近づいていく第一歩なのかもしれません。
まあ、10倍にしても党員は30万人なのですが、いきなり50倍にしろとか言われても無理っぽくてやる気が出ないでしょうからね。

更新記録

2010年6月19日

URLがリンク切れして関係ないサイトになっていたので、リンクを削除した。

[ このエントリへはツッコミ出来ません ]
1: ひまわり (2006/01/12 12:48)
うーん、どうなんでしょうねえ、このキャンペーン。党員確保ということに民主党があまり熱心ではないのでしょうか。もっとも、日本の場合、政治風土のせいもあって無党派が多い(特定政党の支持を公言するのは躊躇される)
し、それは悪いことではないとも思いますが。どの党も党員を増やすのに苦しんでいる時代です。このキャンペーンに意味は無いとまでは思いませんが、熱い期待を寄せるのは、どうかな~って懐疑的です。いかにも前近代的です。
まあ結局のところ、党員を増やすにしろ、増やさないにしろ党勢を拡大するには、党員も含めて国民世論の把握すること、自民党との対立軸を明確にすることの2つに尽きるのではないでしょうか。
2: ひまわり (2006/01/12 13:02)
数学で言えば、今の民主党は、はっきりいって自民党の補集合なのだと思います。簡単に言えば、旧来の行き場を失った右派と左派の塊です。サイトでは、左派だけ問題視していますが、どっちもどっち。
外交や安保でも所詮小泉さんの土俵で闘っていて自分の土俵を持っていないのです。また、地方政治における民主党の出番が少なさ過ぎます。地方議会の改革は急務なのに、民主党の地方議員は、自民党の議員とやっていることが変わらない。結託していることもありますからね。中央と地方のこのねじれはいったいなんだって感じです。
私が思うに、民主党はまず自治体議会で存在感を示すことが重要です。キャンペーンを張るなら民主党をのっとるのではなく地方議会をのっとるべきですよ。
3: nonki (2006/01/13 00:09)
民主党の中の人になろう関連の2chスレによると、党員確保は民主党の本部は比較的熱心だが支部はあまり・・・という感じらしいです。(その2chスレによると)党員でも積極的に意見を言ってくれるのは50~100人に1人ぐらいらしいので、衆議院議員1人に対して意見をよく言う普通の党員は1人か2人ぐらいしかいないようです。このような人が10人ぐらいはいた方が民主党議員の国民世論把握のためにもいいんじゃないかなぁ?と言うのが10倍の「根拠」です。
ちなみに私自身は、「民主党の中の人になろう」で提唱されている動き自体には懐疑的です。乗っ取られるとなると多くの組織は防衛策に走りがちですから、うまくいかないんじゃないかと。
4: nonki (2006/01/13 00:41)
まあ、実のところ「中の人」と言っている時点で半ば冗談なのです。本気で言うなら、「党員倍増計画」とか言うべきですからね。そもそも民主党員でもない私がこんな心配してどうするんだ。(あと、10倍に増やすというのも多すぎだよなぁ?)
しかし、自民党がトップから変わろうとしているときに、民主党が新規加入党員の力で下から変わっていく姿を見せることができれば、それなりの意味はあるでしょう。それでも変わらなければ、もう一度野党暮らしをするしかないでしょう。