当サイトのbookカテゴリ18冊目は、SF作家・平井和正先生の「超革命的中学生集団」です。
ハヤカワ文庫や角川文庫で出版されたことがあり、現在はe文庫で電子書籍として刊行されています。(記事の最後には、私が読んだのが角川文庫なので、そのデータを書いておきます。)
はじめの方に「この物語はフィクションである。類似する人物、団体、事件、宇宙人等が存在しても、すべて偶然の一致である。」などと書いています。あたりまえなのですが。
まあ、そのわりにはSF作家・横田順彌の一字を新字体にした横田順弥なる人物を主人公に、同じくSF作家・鏡明と同名の人物や、他にもSFファンの集まりである「一の日会」のメンバーと同名の人物がいる、登場する平井番長は作家本人の名字など、少なくとも人物に関してはなかなかすごい「偶然の一致」を誇る小説なのです。
出てくるSF的発明品としては重力波コントロール装置やタイムマシンがあるものの、上記の人物たちにより繰り広げられる内容はと言えば、突然現れた宇宙人に潜在的能力を開発された中学生が繰り広げるはちゃめちゃ劇、抱腹絶倒の物語です。
読書感想文の得意な方なら、このはちゃめちゃ劇からくそまじめな感想文を作って遊んでもいいでしょう。
現在、e文庫のその他の長編小説から「超革命的中学生集団」のPDF立ち読み版として始めの何章かが無料で読むことが可能になっていますので、興味ある方は是非読んで笑ってもらえばと思います。
あと、同じくe文庫で公開されている「超革命的中学生集団」解説 横田順彌/鏡 明は、登場人物ではなくSF作家である両氏による本作の解説です。
なお、2003年には児童向け?に一部リライトした上で「超人騎士団リーパーズ」として出版されています。登場人物名の一部が平井先生の近年つきあいのある漫画家さんを意識した漢字に変わり、細部も変更の他、ラストも微妙に変更されています。
タイトル: | 超革命的中学生集団 |
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著者: | 平井和正 |
出版社: | 角川書店 |
発売日: | 1976年9月 |
ISBN-13: | 978-4041383100 |